介護報酬改定に関す情勢とこれらかの課題
このたび2009年4月から実施される、介護報酬改定に関しての情報と今後の業界の流れについて報告したいと思います。
介護報酬改定について、我々に関係するであろうと思われる個所を抜粋します。
通所リハビリテーション
リハビリテーションの利用者が、医療保険から介護保険に移行しても、ニーズに沿ったサービスを継ぎ目なく一貫して受けることができるよう、短時間・個別のリハビリテーションについての評価を行うとともに、リハビリテーションの実施者について医療保険との整合性を図る。また、理学療法士等を手厚く配置している事業所を評価する。さらに、医療保険において、脳血管等疾患リハビリテーション又は運動器疾患リハビリテーションを算定している病院・診療所については、介護保険の通所リハビリテーションを行えるよう「みなし指定」を行う。
通所リハビリテーション(1時間以上2時間未満)(新規)⇒要介護3330単位/回
要介護1270単位/回
要介護2300単位/回
要介護4360単位/回
要介護5390単位/回
※1個別リハビリテーションを20分以上実施した場合に限り算定
※2研修を修了した看護師、准看護師、あん摩マッサージ指圧師又は柔道整復師がサービスを提供した場合には、所定単位数に50/100を乗じた単位数で算定
理学療法士等体制強化加算(新規)⇒30単位/日
※算定要件
常勤かつ専従の理学療法士等を2名以上配置していること(1時間以上2時間未満の通所
リハビリテーションについてのみ加算)。
この改正は、医療機関ないし老人保健施設で行われる通所リハビリテーションなのですが、波線を引いた箇所に問題点があります。
細かく説明すると
① 介護保険の通所リハビリテーションの短時間(1~2時間)が新設されること
② 現時点でリハビリを点数化している病院・診療所は「みなし指定」であること。
③ あんま・マッサージ・指圧師は技能研修を受講すれば、50/100は算出できること。
④ 理学療法士等の中には、鍼灸師は全く蚊帳の外で、参入できていないこと。
⑤ 毎年約7000名の鍼灸師が急増する中で、鍼灸師の行き場がなくなること。
という点が、あはき師に関わるかと思います。
介護保険改正において上記
そのことに気がついたのは、2月15日の近畿ブロック会議で、当協会監事の福元先生から提議されました。翌日、私自身も社団法人シルバーサービス振興会系の主宰する勉強会に参加し、審議会などから参加している方からレクチャーを受けてまいりました。
今回の介護報酬改定は、
① 2012年に介護保険法の改正と診療報酬改定が同時期に来る時のため布石であること。
② 改正時の目玉は、リハビリテーションとターミナルケアが重視される方向性にあること。
③ そのことをもって、2015年問題(高齢者がピークに達し、ゴールドプランのゴールでもある。)に突入することになる。
④ パブリックコメントが2月20日で締め切りになること。
ということを聞き、まさに今動かなければならないと感じ、業界の内外を問わず、各局・各方面と連携をとり、パブリックコメントに投稿していただくよう呼びかけました。
当協会としては、2月18日に民主党・大久保勉参議院議員の同席のもと厚生労働省にむけて、「鍼灸師も介護保険のマンパワー」として参入させていただくよう、要望書を提出して参りました。
また、3月5日にも、兵庫県鍼灸マッサージ協同組合の福元先生と共に、公明党・冬柴鉄三衆議院議員同席のもと、厚生労働省との折衝をして参りました。
そもそもこの制度が新設される背景として、医療保険のリハビリの180日打ち切りをどのように解消していくか?という問題点から始まったとのことだった。急性期から維持期のリハビリを移行していく上での制度ということだ。
厚生労働省の見解としては、「そのような中で医科での保険点数化すらない鍼灸において、介護保険において適応することはできない。」ということであった。
しかしながら2012年に行われる介護保険改正に向けて、我々が今後行うべき課題が示唆されました。
・2012年の介護保険改正は、診療報酬の改定が同時期に行われ、それをもって新ゴールドプランのゴールである2015年に突入するということ。
・2012年の介護保険改正は、「リハビリテーション」と「ターミナルケア」に注目が集まっていること。
・鍼灸がどのようにリハビリやQOL向上につながるのかを、バックデータとして掲げ審議会などでの議題として検討していかなければならないこと。
・2012年の改正に向けてアクションを起こすのは、この1~2年に行わなければ遅いとのこと。
・業界における統一した見解がなくてはならないこと。
など、あはき業界にむけての方向性を指摘していただいた。
このことを受けて、我々はどのように運動を起こすべきなのか?
まずは業界において各業界団体・教育関係・学術・有識者等を含め、厚生労働省との定期的に折衝をし、「鍼灸の将来委員会」なるものを設置して議論することが急務に思われる。
それには我々鍼灸師は、単に自分達の立場を主張するのでは業界は一つになることはできません。真に鍼灸が国民医療として根付かせるにはどうしたらいいのか?というグローバル、かつ公共的な立場で論議をしなくては、鍼灸だけが孤立してきた歴史を変える事ができないと痛感するものです。
まさしく、業界は「維新の時」を迎えていると感じてやみません。全国の業友が、患者様や国民のために、また業界を担う後継者のために、それぞれの立場や垣根を越えて、アライアンスを組む時が来たように思います。
全国の業友よ立ちあがれ!
自分の個人のため、治療院のため、団体のためだけでなく、利他の精神で
古代ギリシャの詩人テオグニスの言葉
『仕事を見せろ!できれば立派な仕事を!』
アンドレマルロー氏
『なすべきことをなしてコメント(論評)は人に任せろ!』
中国では銀杏(いちょう)を『公孫樹』と書かれています。
そこには自ら植えた銀杏の身を収穫するには孫の代になるという意義が込められている。
私達の使命を感じずにはいられない!
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鍼灸協会